今回のサイエンスマスター・中野ラボの無料体験塾に、小学生1年生と4年生のお子さんが参加されました。その様子を紹介します。
八丈島の子どもたちのダンゴムシの行動実験の研究の説明
ダンゴムシの迷路内でのジグザグ行動は、交替性転向反応とよばれています。ダンゴムシは、右曲がりを選択したら次は左曲がり、左曲がりを選択したら次は右曲がり、と高確率で選択します。
YouTube、ブログ、紙媒体の多くは、この実験を一回して、見ただけで終わりです。
これはこれで面白い内容のプログラムですが、これらはすでに解っていることを確認しているだけです。
研究の世界では、新しいことを発見していませんので、このような実験を「追試」とよんでいます。
はじめに、八丈島の子どもたちの研究を紹介しました。
子どもたちは、野外ではダンゴムシが交替性転向反応をしないことを知っていました。そして、実験室との違いを研究し、新しい現象を発見しました。
迷路の発想と作製
参加された2人の子どもたちは、「追試」を選びませんでした。自分で考えたデザインの迷路を自分で作り、実際に実験したいということで、自由に研究をしていただきました。
実験は2つの方法からアプローチしました。手先の器用な4年生の子には、自分で考えた迷路を実際に作ってもらいました。
図画工作が得意でも、4年生の子と同じことが難しい1年生の子には、迷路のアイディアを思いつくだけ出してもらいました。
小学生の研究の世界、博士の研究の世界、どちらも「発想」はとても難しいです。1年生の子は、次から次へとアイディアを出し続けていました。
作った迷路でダンゴムシの行動実験
4年生の子は一般的なダンゴムシの行動実験で使われる迷路とは違うものを作製しました。理由は、「すでに解っているものを追試するのはつまらない」からだそうです。
作製された迷路の構造は、詳しくは書きませんが、2つの違いを持っていました。
ダンゴムシの実験は4年生の子、記録は1年生の子が担当しました。
通常、ダンゴムシの行動実験は、入り口は1つと決めています。ところが、4年生の子は
入り口を「入り口」と考えるのは違うのではないか?
ということで、出口と考えられるところからもダンゴムシを入れていました。
面白い挑戦ですね
当日の実験の様子をYouTubeにもアップロードしました。ぜひ、ご覧になってくださいね。
サイエンスマスターの教育方針について
最後にサイエンスマスター・中野ラボで得られることについての説明です。
サイエンスマスターは、数々の科学コンクールの賞を受賞しています。でも、それらをゴールと考えていません。
本物の研究をしますと、子どもたちは様々なことを体験します。未知を研究する過程で、
- 危険を察知する力
- 創意工夫する力
- 未知という不安と接し、耐えられる力
- 学校で習った基礎を実際に使う力
- 論理的な文を書く力
- 発表する力
- 目標に挑戦し、やり遂げる力
- 色々な人々との協力の大切さ
- 大人が作った「子どもライン」を超えて、自身の選択肢を増やす
を学びます。これらが、サイエンスマスターが考えているゴールです。
あっという間の1時間30分でした。限られた時間でしたが、お子さんたちは、知らず識らずのうちに上記のすべてを体験されたと思います。ぜひサイエンスマスター・中野ラボにいらして、成長の種を学んでくださいね。
サイエンスマスター情報は、無料メルマガで随時配信中です。ご希望の方は、お問合せフォームの「題名」に「メルマガ希望」と書き込んで送信してください。
コメント