サイエンスマスター・中野ラボでは、大学院で勉強された博士号あるいは修士号をもっている先生を講師に迎え、研究の考え方や研究の実践を学ぶプログラムを提供しております。
午前・午後のプログラムの参加者は、小学校2~4年生の合計14人の方々でした。このブログでは、午前の部の様子を紹介します。
当日はあいにくの雨でした。フィールドワークが多めのサイエンスマスター・中野ラボですが、外の観察活動は中止し、ウミホタルのお話と実験になりました。
今回のゲスト先生は小江克典(おごうかつのり)博士です。おごう先生は、はじめに、どのような経緯で研究の世界に入り、ウミホタルを含む海洋生物に興味を持たれたかについて、海洋生物の種数の推測を交えながら、自己紹介していただきました。
ウミホタルは、海で生活する体長4 mmくらいの節足動物です。外見は2枚の背甲に小さな体が挟まれたような形をしています。
おごう先生は、今回の授業のために、海へ出かけて生きたウミホタルを集めてくださいました。フラスコの中には泳ぐウミホタルが観察できました。
ウミホタルは、外見は可愛い姿をしています。ですが、肉が大好きな生き物で、野外ではその性質を利用して集めるそうです。
昆虫のように脱皮を繰り返し、体が大きくなります。青白い鮮やかな発光現象を見せることから「ウミホタル」です。
私たちは、ウミホタルが光っているところを見たことがありません。どのようになるのか想像ができないため、今回は参加された子供たちは実験することにしました。
まず、容器に乾燥ウミホタルを取り分けます。実験は暗いところで行いますので、みなさん、部屋が明るいうちに操作を練習します。
ウミホタル、水、スポイトと目と手で確認し、部屋の電気を徐々に暗くしていきます。暗闇ですので、目が慣れるまで待ち、最後にウミホタルに水をスポイトで与えます。
結果は写真の通り、肉眼でもはっきりわかるくらいの発光が確認できました。
ウミホタルは、基質であるルシフェリンと酵素であるルシフェラーゼによる触媒反応によって発光をします。おごう先生は、参加された子供たちにスライドや例え話を使って発光現象を説明しました。
ウミホタルの鮮やかな発光現象は、子供たちだけでなく、大人も魅了されますね。歓声が沸きあがりました。
海で生活する生き物は、私たちが知らないことがたくさんあります。もっと調べてみたいですね。
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